帽子をなくして走って帰ったキャンプ
少年野球チームでのキャンプでとてもよく覚えているのは、とてつもなく怒られたこと。今まであれ以上に怒られたことはなかったかもしれない。
僕は帽子をなくしてしまったのだ。帽子をなくしてものすごく怒られた。
結局見つかったのだが、たくさんの人の手を借りていろんな場所を探してもらった。
道具の大切さは普段からうるさいほど言われていた。
そのキャンプ場までは車で行くのだが、帰りは走って帰らされた。2時間くらいかかったんじゃないかと思う。ひたすら1人で走り続けた。
だんだん薄暗くなる道を走り続けた。まだあの時のことを思い出したりする。
グローブを外に出していたこともあった。
その時は父親に5発ビンタされた。
とても厳しい父親だった。道具の大切さは何度も何度も言われ続けた。それでも僕は道具の扱いを疎かにすることが何度かあった。その度に何度も殴られた。蹴られたこともあった。家の前で。グラウンドで。いろんなところで。
帽子をなくしてひどく怒られ、走って帰った日のこと。
キャンプでの懐かしい思い出だ。