信号待つ間に腕立て伏せ
信号が変わるのを待っている間、腕立て伏せをしている男がいたんですよ~。
な〜に〜?やっちまったな〜
なんて、始めてみたが、全く面白くない。
僕は初めて見た。腕立て伏せをしている人は、今まで何回も見たことがある。けれど、信号待ちの間、路上で腕立て伏せをしている人は初めて見た。
とてもびっくりした。
仕事帰り、暗い夜道だったから、余計にびっくりした。僕が横にくると、その男はすぐに腕立て伏せをやめた。
僕は、「いや、まだ青に変わらないし、続けてもいいんですよ」と思ったが、男はすっと身体を起こして走る準備を始めた。
僕は大学生の時、よくランニングをしていて、マラソン大会なんかにも出たことがあるから、とてもわかる。信号の待ち時間がとても暇であり、そして走りを止めることがとても辛いということを。
止まると辛いのである。これは24時間テレビのマラソンなんかを見ていてもわかるかと思う。
1度止まってしまうと、次の一歩が出ないのだ。なかなか走り出すことができない。きつい。
だから、ランナーたちは信号待ちの時間、その場で足踏みするなど、足を常に動かしていたりする。
いやー、びっくりしたけれども、それにしても今まで見た中でいちばんかっこいい腕立て伏せだったかもしれない。
僕もこれから信号待ちの時は腕立て伏せをしようか。