山登りは素晴らしいと
山登っている人に悪い人はいない。というのを僕は言いたい。
というのも、登る時も下る時も譲り合いの精神があり、挨拶を欠かさない。それを実感し、体験したからだ。
人とすれ違うたびに、追い抜かすたびに、追い抜かれるたびに、「こんにちは」という言葉がかわされる。
僕はこの事にとてもビックリした。今まで会ったことも見たこともない人でも明るく挨拶をするのだ。街で、大学内とかでこんなことは決してない。
山登りは素晴らしいと思った。
ふと、僕たちの後ろで登っていた女性が「いまさら引き返せないしね。」と言った。僕はその言葉を重く受け止めた。そう、山は登ってしまえばもう引き返そうと思わないのだ。頂上まで登ってそこからの景色を見たいと思うものだ。
僕は今まで引き返せないというところまで来たことがあっただろうか。いや、特に大学に入って、僕はとことん山登りの途中で諦めてきたんじゃないかと思う。途中で止まっていることがたくさんある。
それを少しでも頂上まで持って行きたいと思った。
父の友人は言っていたのだが、山は下るものじゃなくて、登るものだ、と。山を登る前にロープウェイを使うか、自分の足で登るかという狭間で揺れていたのだが、この言葉が僕たちを足で登ることに向かわせた。
山登りは素晴らしかった。山の頂上からみた景色はもちろん素晴らしかった。それ以上に学ぶことがあった。
筋肉痛は苦しさとともに清々しさも連れてきた。
さあ山登ろう。
山を登っている道中にあった名言を最後にいくつか載せておく。