世界はこんなに素晴らしい

日々考えたことを書き残す

知らなくていい権利、わからなくていい権利

知らなくていい権利、わからなくていい権利というものがあるよなぁ、なんてことを最近考えている。

知らないないとダメだろうとか、それはわかっておけよ、みたいな常識の強要というか、それを学んでいるならこれを知っておけよ、みたいなことを言うこと、確かにわかるんだけど、それ言う権利はあなたにありますか。なんて思ったりする。

そんなことを思う出来事が最近あった。その詳しいことはとりあえず置いておいて考えたことを適当に書いていく。

たとえば、僕はアメリカ文学を学んだりしている人間だから、もちろん知っておくべき本とか作家とか読んでおくべき本とかそういったものがあることはあるのだろう。べきとされているものがあること、は。

でも、そういうものって本当にあるのか。いや、多分あまりない。この世の中で本当に知っておくべきことなんて、わかっておくべきことなんて、限りなくない。

でも、それを自分への言い訳にはできない。知るべきことなんてそんなにないのだから、知らないでいい、とはならない。いや、なる人もいるにはいるのだろうが、僕は知らないでいいとは思っていない。知ろうとは思っている。知るべきことは知っておこうとは思っている。

他の人から言われることがあるだろう。その話だ。これを勉強してるというのに、こんなことも知らないのか、なんてことを。アメリカ文学を勉強しているのに、こんなことも知らないのかと。でも、最近つくづく思う。本当に僕は何も知らないということを。そういった他人の言葉を通して。

僕はそういうことを他人から言われることはあっても、自分からは言わないように気をつけている。自分の知識だけをひけらかして相手を下に見ないように。相手を自分の元に無理に引き込まないように。相手に知識の強要をしないように。知っておくべこととか、理解しておくべきことを相手に押し付けないように。そんなものなんてないに等しいのだから、知らなくていいものは知らなくていいし、理解しなくていいものは理解しなくていい。でも、それどまりではつまらなかったりする。知らなくていいようなことを知ったり、理解しなくていいようなことを理解したり。それが面白かったりする。

 

知ること、わかることを相手に無理に強要しないように生きていきたい。僕は最近そういう強要めいたものをされることがあって色々考えたりした。