自転車、鼻水、とる
僕は今まで、自転車に乗りながら鼻水をとっている人を、自分以外で見かけたことがない。
僕は鼻水吸わない主義者(HSS)である。
外出時は常にティッシュを持ち歩き、鼻水がでそうになれば、すぐさまティッシュをとりだし、鼻水をとる。
ティッシュを忘れて家を出てしまった時なんかは、ちょっと気持ちが落ち着かなかったりする。
コンビニで買ったり、トイレへ行き、トイレットペーパーで鼻水をとる。
トイレに行くときに大事なのは、何枚か余分のトイレットペーパーをとっておき、それをポケットに忍ばせておくことだ。これがかなり大事なのだ。
鼻水というのは、一回とり、それでもうあとは大丈夫なんてことはない。
その鼻水はまた僕の鼻から垂れてくることがあるのだ。
人生もそんなものだ。これだけやったからもう十分なんてこと、そうそうないだろう。限りがないことが多い。締め切りがあるから、そこまでで最善の力を出し切る。
ここまで逃げ切ったから、大丈夫、ここまで鼻水を出したんだから、大丈夫。そんな気持ちでいてはいけない。
絶対に安心してはいけない。いつ流れてくるかわからない鼻水に対して、いつもそこに鼻水をとれるものがなくてはならない。
自転車に乗っている時もかまわず鼻水は垂れてくる。つらい。
それは吸えば確かに落ちてはこないし、ティッシュは必要ないのであるが、僕は鼻水吸わない主義(HSS)であるため、吸うなんてことは許されたものではない。
自転車に乗っているときは、両手を手放しては危ないので、片手でハンドルを握り、片手でティッシュをもち、鼻をかむ。
片手で鼻水をとるのがうまくなる。
僕が鼻水を吸わないのは、それが風邪につながると思っているからだ。そしてそれは経験から言ってあるていど事実であるからだ。あくまで僕にとって鼻水を吸っていくと身体に菌がまわり、風邪をひく。
できるだけ健康で生きていたい。風邪でつらい思いはしたくない。
だから、僕は鼻水を吸わないだけだ。
家に帰ると、まず手洗いうがいをする。これだけでももちろん、十分に風邪予防になるであろうが、僕は鼻水を吸わないことも大事だと思っている。
ちゃんと身体から菌を出してあげることが風邪予防につながる。
さて、今日も僕はなりふりかまわず、どこでも鼻水をとる。
うるさくてごめんね、汚くてごめんね。