カエルは地球を救ってるって信じてる
カエルの死骸をよく見かける。
新聞配達をしている朝、道端によく、カエルがつぶされ、死んでいるのを見る。子どものときもよく見たものだ。
それを見ると、やりきれないな、と思う。この雨の季節、特にカエルは増えてくる。
僕はいままで気にせずカエルをひいて、殺してしまっているかもしれない。気づいていないだけで。
カエルをさわるのは少し抵抗がある。どこかで気持ち悪いと思ってしまう。あのプニプニ感、少しのぬめり。苦手だ。
カエルは一生懸命生きているし、たぶん死んでいるカエルすべてが、死を目指して死んだのではないのだと思う。
カエルの世界には自殺というものがあるのだろうかなんてことを考える。
他の動物に関しても、自分から死をのぞんで、命を絶つなんてことがあるのだろうか。人間のように。
カエルは僕に抵抗感を感じさせていることもつゆ知らず、今日も懸命に生きているのだろうと思う。
この梅雨の時期を嬉しいと思い、生きているのだろうと思っている。
僕はカエルにはなぜか素晴らしい力があると思っている。
だから、カエルには死んでほしくはないし、殺したくはないと思っている。
村上春樹の小説ではないけど、僕はどこかでかえるくんが地球を救ってくれているのだと信じているのだ。
さぁカエルよ、今日も生きてくれ。そしてどこかで、どこかの地下で僕たち人間を守ってくれ。救ってくれ。ミミズくん、君もだよ。僕も生きるから。