僕は漫画をほとんど読んでこなかった。今まで読んできたものといえば野球の漫画が多かった。メジャー、キャプテン、プレイポール、ドカベン、ダイヤのA。
漫画の話ってよく話に出たりする。よく例え話などで用いられたりする。そういうとき大抵まったくついていけない。
ワンピース、ドラゴンボール。
僕はわかったりふりをしたりする。でもそれってカッコ悪い。
よくわからないんだ、読んでいないんだというような反応をするときもある。自分に正直でありたい。
だからといって漫画を読もうとはあまり思わない。
僕は野球漫画が好きでそれ以外は興味ないかといえばそういうことではないのだけれど。漫画よりは小説とか読んだ方がいいだろう、なんて考えていることもあったが、今は違う。漫画はこんなに面白いんだということを実感したからだ。
僕は最近になって少し漫画を買って読んでいる。
今読んでいる漫画は『ここは今から倫理です。』と『鈴木先生』と『重版出来!』だ。
鈴木先生と重版出来はずっと前から読みたかったもので、『ここは今から倫理です』はタイトルを見てレビューを見たりしてあまり期待はせずに買ったのだが、とても良かった。
『ここは今から倫理です。』は今出版されている2巻まで買って読んだ。『重版出来!』は2巻まで読んだ。『鈴木先生』は3巻まで読んだ。
『重版出来!』と『鈴木先生」についてはまだこれから読み進めていくので、今後何か書けたら書くことにする。
今回は『ここは今から倫理です。』について少し書きたいと思う。
この漫画は一人の倫理教師高柳先生と生徒たちとのやりとりが描かれる。倫理教師は生徒が抱える様々な問題に人の心を考える「倫理」をもって立ち向かっていく。そういったもの。
いろんな生徒がいて、いろんな問題を抱えていて、それにどう向き合うか、問題を抱えている生徒をどう支援するか、どう声を掛けるか。高柳先生がとてもいい。
難しい問題に、自分も立ち止まってとても悩む。僕はどうやら答えのない問いにどう立ち向かっていくかという物語、そしてそれが学校という場、教師の物語なら、なおさら好きなのかもしれない。
いじめの問題、性の問題、愛の問題、幸福の問題、良いとはどういうことか、そんな問題を扱っている。様々な哲学者の言葉も出てくる。哲学を専門的に学んでいる人にとってはそんなに響くことはなかったり、この言葉は捉え方が違うんじゃないか、みたいな批判もあるのかもしれないが、僕にとっては結構響いた。なんども繰り返し読んでいく漫画になると思う。
この漫画に出てくる高柳先生はとてもかっこいい。男でも憧れる、惚れるくらいに。僕が好きな先生だ。
ストーリーとともに、絵も結構好きだ。
現在2巻まで出ているが次が出ればすぐ買うだろう。
僕がワンピースとかドラゴンボールとか、ジョジョの大冒険とか、そういうのを読もうと思わないのは、先が果てしないと考えるからかもしれない。巻数がかなり多い。
今読んでいる漫画は比較的先が短い。だから読もう、まだ追い付けると思うのかもしれない。
本は僕を乗せて少しだけ遠くへ連れて行ってくれる。時間的に少し遠くへ、空間的に少し遠くへ。
まだまだこれからもどんどん本に乗って飛んでいきたい。少しでいいから遠くへ。