世界はこんなに素晴らしい

日々考えたことを書き残す

小説からの影響

小説を書きたいんだけれども、何を書いていいかわからない。何から書き始めればよいのか、さっぱり物語が思い浮かばない。たぶん頭で考えようとしてもすぐに物語なんてでてくるもんでもない。

まあそういう感じで今回も自分で作った物語めいたものを書くのではなく、小説と関連付けた形で何かを書くことができればと思う。

 

ぼくはいま1冊の本を読み終えた。それは沢木耕太郎という人が書いた『深夜特急』という小説だ。これはいわゆる旅小説というもので、香港やマカオの旅の様子がとても詳細に描かれている。文字だけだというのに、その場所の情景、景色、そのうちの雰囲気や匂いそのものがとてもよく伝わってくる。

この本はとても面白くてどんどん先のページをめくった。あっという間に終わってしまった感じがする。今回は1なので続きももちろん読みたい。

この本の中でとても興味深かったのは、旅をする男が博打にはまっていくシーンだ。まったく博打というものに興味がなかった男は、あれよあれよという間にその場に飲みこまれていく。沼にはまっていく。

その時の心の動きがとても鮮明に書かれている。僕は今まで博打というものをやったことがほとんどない。ただ僕も今やこれまででやっていないだけで、今後やる可能性はあるわけであるし、この小説を読んで、とても博打やギャンブルというものに興味を持つようになった。

僕がその場所にいても、どんどんと深いところに落とされていくんだろうなという感じが読んでいてした。

僕は今までパチンコだって競馬だって競輪だって宝くじだってやったことがない。賭け事に多少の関心はあるものの、それに手を出すことはなかった。

ぼくはこの小説を読んで賭け事や博打といったものにとても興味が湧いてしまった。そんな簡単に勝てる訳では無い、負けるものだと分かっていてもやらずにはいられない。賭けずにはいられない。そういう気持ちになんとなく理解が及んできた。

それは間違いなくこの小説の影響だ。

今まで僕は本を読んでそれを行動に移してきただろうか。なんとなく読んで、その小説をほったらかしにしてはないだろうか。何だっていいから本を読んで、読んだ後で自分から動いてみたい。ただ読んで異世界というものに浸るというだけでなく、その本を読んで、そこからさらに自分で考えることや、さらには何か行動に移してみること。それは、このブログを書くことというアウトプットであったりもするが、何か小説と同じような事を実際にしてみても良いなと感じた。

特にこの小説は旅小説というだけあって旅に出たいというきもちをずっとずっとおおきくさせてくれた。

僕はちょっと競馬とかパチンコとか宝くじそういったもの1回でもいいからやろうと思っている。もちろんお金はなくなるかもしれない。

この本の中でも男は言っている。お金がなくなったところでどうなるっていうんだ、旅を続けられなくなったらそれはそれでいいじゃないか、もし旅先から帰れなくなってもそれはそれでいいじゃないか、なんてことを。確かにお金は必要だと言えるかもしれない。

なんでギャンブルするんだなんて思っていたけど、ぼくは今はそんな気持ちはさらさらなく、ギャンブルに手を出すところまできている。ギャンブルにハマってしまう人の心情、博打に手を出す人の心の動き、それを知ってしまった。僕もやらずにはいられないという気持ちになってしまった。

僕は今まで大きなものを失ったという経験があまりないここらで1つ失っておこう。失うことから学ぶことはとてもたくさんあると思う。失った分得ることがある。

僕は以前財布を落として、財布に入っていたお札だけぬかれていた事がある。4,000円ぐらい。失った事は結構大きかった、痛かったけれども、それでもぼくはそこから何かを学んだ。少しだけ財布を大切に扱うようになった。お金を大切に使おう、あまり財布にお金を入れないようにしよう、とか。

何かを失って気づくこと、そこから学ぶこと、そこから考えること。

 

僕はこの小説に心を動かされ、今すぐにでも宝くじ売り場へパチンコ屋ボートレース競馬競輪そういった場所に足を運んでしまうんじゃないかと思う。旅にだって出るんじゃないかと思う。こんなにわかりやすく小説に影響されることがあるのか。今はまだ読んだばかりなのでこんな感情になっているだけで、1日経てば、もうそういうことを忘れているのだろう。

多分ぼくはこの世の中でこの世の中に存在するやるとされるもので、やったことがあるものとやったことがないものその2つに分けた場合に、もちろんやったことがないものの方が大半であろう。いややったことなんてやってないことに比べたら限りなくとてつもなく少ないものである。

ぼくは深夜特急というこの小説を読んでとても影響を受けてしまった。旅に行きたいという気持ちはでかく膨らんだし、博打をしたいという気持ちに関しては、今までとはうってかわって肯定的な気持ちになっている。

 

次に読む小説は村上春樹の1973年のピンボールだ。ぼくはこの小説からも何か影響を受けることになるだろうか。何かしらの影響を受けたいと思っている。