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家政婦のミタを久しぶりにミタ [ 第3話 ]

バイトへ向かう途中、ちょうど自転車で横断歩道を渡る時だった。

向こうから男子高校生二人組が自転車で、僕の横を通り過ぎる。その時の一人の男子高校生の言葉がもう衝撃だった。

 

 

「あぁ、あのムチムチのおっぱい犯してぇ!!」

 

 

平然を装いながらも、僕は動揺した。おいおい、どんなおっぱいだよそれは。犯したいかどうかは置いといて、ちょっと見てみたいじゃあないか。クラスのマドンナかな、いや先生かな。

そのあとの会話は聞けなかった。すれ違った僕とその高校生の世界は、すれ違っている。すれ違いすぎている。僕は横断歩道の真ん中で、そんなことを叫ぶあの高校生に、尊敬の念を抱く。想いを言葉にすれば叶うというが、僕はあの男子高校生に理性があり、犯罪を犯すことがないことを、ただただ願いたい。いや、いいなぁ。それでこそ男子高校生だ。

 

もう一つ衝撃だったことがある。

夕食にマクドナルドを食べた。僕は1組の家族連れから一つテーブルを空けたところに座った。

注文したダブルチーズバーガーとポテトを交互に口に運ぶ。ちょうどそれを食べ終わる頃だろうか。その僕の隣の隣のテーブルの1組の家族連れのテーブルから声が聞こえて来た。

 

「だって、二回もチューしたんだよ」

 

僕は耳を疑った。幼い声だ。小学生の女の子が言ったのだ。

この言葉の前後に、どういう話があったのかは聞き取れなかった。唯一この言葉だけが聞き取れたのだ。

「だって、二回チューしたんだよ 」の前後の会話に想いを巡らす。さぁ、どんな会話の中でこの言葉が放たれたのだろうか。この言葉は家族の中で発されたものであるのだ。文脈を読み取る。

 

外に出ると、いろんな人に出会う。これからもう二度と出会わないような人たちとすれ違ったり、そんな人たちを追い越したりしている。

そんな中でとてつもない出会いがたまにある。たまにだ。このたまにの出会いのために、僕は外に出る。時には辛いことがあるけど、外に出ることで出会えるものがとても多くある。そこから学ぶことが多くある。偶然の出会いに感謝して、偶然こそを大切にして内から外へ。

 

 

すでに1話と2話の感想を書いた。今日は3話を書こうと思う。

blowwind.hatenablog.com

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1話1話がとても濃いこのドラマ。一つ一つをもっと細かく観ていきたい。まだまだこのドラマに入りきれてないなぁ僕は。

 

[3話]

・誰だって秘密を抱えて生きている

このドラマは徹底的に秘密を抱えて生きる人間を描いているように思う。秘密が明らかになるからそれが問題となり、ドラマとなる。そして、「秘密にする」ということには嘘が生じる可能性があるということを含んでいる。現実社会、僕たちが生きている社会にとっても同じことだと思う。

秘密を抱えることの悩み、葛藤を家族のそれぞれが抱えているのである。

家族にしか言えないことと、家族には絶対に言えないことがある。他人には絶対に言えず、家族にしか言えないことがある一方で、家族には言えないにもかかわらず、家族以外には言えることがある。

いじめはどうか。家族には言えないと思う。僕だったら結構言うのが難しいなと思う。それは、家族に迷惑をかけたくない、自分を心配させたくない、と言う気持ちがあるのだと思う。

家族に自分がいじめられていると言うことを、打ち明けることができない。家族に悩みを言えない。そんな時ために悩みを吐き出せる場所、自分がいじめられていると言うことを打ち明けることができる場所というのがとても必要なことだと思う。

 

誰だって秘密を抱えて生きている。それを誰かに伝えるのも、伝えないのもその人の自由である。その秘密をどう扱うかは全て自分が決めることができる。秘密はその情報を知らない人がいるから秘密となる。

秘密は抱えれば抱えるほど辛くなるということもあると思う。

僕にだって秘密がある。誰にも言えない秘密がある。その秘密を誰にも知られないように、言わないようにずっと生きている。この先はどうだろうか。この秘密を守りきれるだろうか。